アメリカ・クリントン元大統領
元大統領にして、大統領候補者のパートナー
1993年~2001年に、アメリカ合衆国第42代大統領をつとめたウィリアム・ジェファソン・“ビル”・クリントン。
彼の名前を言うと、現在では、彼の妻であり、2013年まで第67代国務長官を務めたヒラリー・クリントンを思い出すかもしれません。
彼女は現アメリカ合衆国大統領であるバラック・オバマ氏と、2008年の大統領選挙で最後まで戦った候補者の一人でした。
今では、「彼女の夫である」という評価をされがちなのが元大統領です。
暴露された浮気
クリントン元大統領の浮気は、1998年1月に海を越えた日本でも前代未聞の大スキャンダルとして報じられました。
当時51歳だった元大統領は、ホワイトハウス実習生だった当時24歳の女子学生のモニカ・ルインスキさんとの関係を当初は否定しました。
しかし、モニカ・ルインスキーが自分の青いドレスにクリントンの精液が付着しているという証拠の存在を明らかにしたことで、元大統領は血液採取およびDNA鑑定による調査を受けることになりました。
この調査により「精液が別人のものである確率は、欧米人で7兆8700万人に1人(ほぼ本人のものと確定)」という結果が報じられたことをきっかけに騒動は終息に向かいます。
8月18日、クリントン大統領(当時)は、法廷証言およびテレビ演説にて「私はモニカ・ルインスキさんと『不適切な関係』な関係を持った(I did have a relationship with Ms. Lewinsky that was not appropriate.) 」と発言しました。
この「不適切な関係」というフレーズはこの年の流行語ともなっています。
大統領としての品格や適性を問われる事態になり、クリントン元大統領はアメリカ大統領としては第17代のアンドリュー・ジョンソン以来の弾劾裁判にかけられることになります。
しかし、妻であり優秀な政治家であるヒラリー・クリントンの擁護と民主党が総力を挙げた根強い支持によって守られました。
下院は大統領弾劾訴追をしましたが、上院が無罪の評決を下したことにより、クリントン政権は継続が決まりました。
『モニカの真実』の出版、『性交渉テープ』の公開
しかし、モニカ・ルインスキーはまだ事件を引きずりました。
出版社からの多くのオファーを受けたことから、ついに二人の関係を本にあらまし、元大統領とのいきさつを書いた暴露本『モニカの真実』(Monica's Story)を1999年に出版しました。
また2013年には『極秘性交渉テープ』が存在したとして新たな波紋を広げている。
アメリカの芸能情報をまとめたウェブサイト「レーダーオンライン」によると、当該のものは音声を収めたカセットテープで、モニカ・ルインスキさんがクリントン元大統領に送ったものだといいます。
テープは1997年11月に録音されたもので、3分47秒も収録されており、宛先には「ハンサムさん」と書かれていました。大統領秘書に言い含めて、公式記録に残らないように密会する手はずも録音されていました。