『失楽園』 久木祥一郎

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『失楽園』 久木祥一郎

中年の浮気・不倫願望をついた大ベストセラー

作家の渡辺淳一さんによる恋愛小説であり、『日本経済新聞』に掲載されました。
不倫を主題とした内容で、一般の新聞や雑誌には掲載されないような過激な性交渉描写が多分に含まれた内容になっています。
まして、この内容が日経新聞という経済を主眼とした新聞に掲載されていたことも大きな話題となりました。

 

この小説のヒットにより、『失楽園』は流行語となり、また「不倫」についての論議も広くかわされるようになりました。

 

また、渡辺淳一さんは『失楽園』のヒットにより、さらに性的描写の激しさに主眼を置いた『愛の流刑地』を日経新聞紙上で連載し、再びヒットさせました。

 

こちらも「不倫」がテーマの一つになった作品になっています。

 

あらすじ

大手出版社に勤務する久木祥一郎、文枝という妻を持つ編集者だが、ある日突然配置換えを命じられました。

 

新しい配属先となった調査室での仕事の関係で、久木は友人である衣川が勤めるカルチャーセンターを訪れることになります。
カルチャーセンターにはさまざまなクラスがあり、そこで書道のクラスをのぞきます。

 

書道クラスの講師は松原凛子という美しい人妻でした。凛としたたたずまいと折り目正しい楚々とした様子から「楷書の君」と呼ばれている女性でした。
久木は彼女にすぐにほれ込んで、アプローチを開始します。

 

久木の度重なる強引だけれども一途な思いに、凛子は少しずつ彼を受け入れていくようになりました。

 

週末ごとに会い、そして身体を重ねる関係へとなりました。
最初は性交渉の場でも見た目のようにつつましやかだった凛子でしたが、逢瀬を重ねるうちに次第に女性としての喜びを目覚め、性交渉を楽しむようになり、深くはまっていくようになります。

 

二人の性交渉へのはまり方は尋常ではなく、いっきにエスカレートをしていきます。
家族の事情で通夜に参列した凜子ですが、久木から呼び出されて、家族の目を逃れるように会場を離れます。
そして二人はホテルで密会し、激しく気持ちを燃え上がらせた二人は、喪服姿のまま性交渉をします。
通夜を抜け出し、家族を裏切り、さらに喪服姿という背徳感が罪悪感と共に二人の気持ちを何倍にも燃え上がらせ、ただ性交渉に溺れていくようになりました。

 

凛子との逢瀬を交わす場所として、久木は都内にマンションを借り、二人はさらに頻繁に会うようになります。
しかし、凜子の夫である晴彦は、そんな妻の様子に疑いを持つようになります。
興信所に相談を持ち込み、プロによる浮気調査を開始します。

 

するとあっという間に久木と凜子の仲を突き止めました。
この情報を久木側にも伝えます。
晴彦は凜子にあえて離婚しないことを伝え、間男である久木と別れるように言い渡します。

 

一方で、久木の妻の文枝は、九木に対して離婚を申し出ます。
家族に不倫が知られてからも、久木と凜子は逢瀬を重ねます。
久木は職場にも不倫が知られ、それをきっかけに退職と離婚を決意します。

 

凜子も晴彦や実母との縁を切り、久木の元にいきます。
社会、家庭から孤立した二人は、やがて二人で死ぬことを決意し、温泉宿にて激しく求めあったまま服毒して果てます。
心中した二人の遺体は、局部が結ばれたまま、愛の絶頂を迎えた姿をしていました。

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